本日は、一部に不謹慎な表現もあるかもしれません。
（先にお詫びしておきます）


忘れもしない、3月11日。

クライアントの岩手県の建設会社が、価格では負けていたものの、技術提案で「満点」をいただき、逆転落札しました。

1つの目標を達成し、更なる「レベルアップ」と、他社との「差別化」をしていく、という誓いを立てた直後に、大きな揺れが東北地方を襲いました・・・。

未曾有と言われる災害ですから、落札した物件も中止となりました。


ただ、悲観はしませんでした。

今後、建設会社が大きな役割を果たすとも感じました。

インフラ復興に建設業が必要なのは当然ですが、東北復興がデフレ日本の「ニューディール」ともなるはずです。


沿岸部の被害は多くの人が知っていますが、内陸部は流通が滞ったものの被害は少ない状況です。

内陸部の建設会社が総力を挙げて、地元復興に尽力すべきだと思いました。

今こそ、建設会社が地元に恩返しする時だと・・。


ところが、想像以上に復旧復興活動は進んでいません。

公共事業はストップしたままです。

年度末が工期だった現場に若干の動きがあるものの、ほとんどの建設会社は待機状態です。

この先も、まったく見通しがつかない不安な状況です。


被災地に行くとしても、１万人以上の不明者がいる中、警察や消防などとの連携が必要であり、作業が進まないのが現状らしいです。

仕事がゼロの状態が続き、発注見通しも無ければ、当然、中小建設会社の経営も厳しくなっていきます。

このままでは、いざ復興活動に取り組もうというときには、地元に動ける建設会社が無くなっているかも知れません・・。

 

北海道を含め全国で公共事業費が5％削減され復興に充てることになっています。

この5％削減が各地の建設会社の経営に大きく響くことは確かですが、復興のためにはやむを得ないと思います。

しかし、その身を削った分が、東北の仲間達に届かなければ、「ニューディール」も何もないのです。